ワンピース 映画 呪われた聖剣

ちょっと見る機会があったもので、少しばかり。
ワンピースのバトルは、積み上げられたドラマの負荷があるからこそ面白いんだと思うんですよね。なので60〜90分のなかで見せなければならない映画はやはり難しいように思います。

本編でもそうですが、いわゆる亀の甲羅だとか重い胴着だとか重力とか、修行によって成長し何かを得てそれで敵を倒すといったことをしないので、新しい敵を出しただけでは以前(前の映画)のバトルとの変化がつけられません。

これが修行によって成長するバトル漫画ですと、1作目よりも2作目、2作目よりも3作目といった敵の成長に対して、みんなから元気を集めたりだとか金色の戦士になったりだとかライバルと合体してパワーアップしたりだとか、主人公や味方の成長で目新しいバトルが見れるんですけどね。

あと番外編扱いでもある映画では、○○の兄貴だとか○○の生き残りだとかと戦う楽しみもあるわけです。○○の兄貴ならメチャクチャ強いんじゃない?といった気持ちですね。これに倣ってアーロンやクロコダイルの兄貴やライバルをだしたら盛り上がるか?と言ったらやはり難しいように思うんです。アーロンには虐げられたてきたナミの、クロコダイルにはビビのドラマを数話にわたり見せた厚みがあるからこそあの盛り上がりがあるんだと思うんです。本編で突如現れる黒い枠のドラマ(過去の話)、そういった感情の積み重ねこそがワンピースの面白さだと。

引き付けて引き付けて解放するといった形のワンピースにはバトル映画は不向きのよう思います。冒険で海賊風味だったデットエンドは結構面白かったですし。