蒼穹のファフナー 第07話

さすがに身近な者の死ということもあってか、やっと他の子供にも感情と思しきものが見え始めた。とはいえこの翔子の死を対立要素として過剰に重く扱うのには少々驚き。巻き込まれておいてなんら反応を見せなかった子供達なので、もっと淡々とした描写や視点で見せていくのだとばかり。
だとしたら、戦いに巻き込まれたときも大人側へ疑問や不安などをぶつけなかった事や、嫉妬とはいえ甲洋の怒りが一方的に一騎に向いていて周りに無頓着なのはなにかあるとみるべきなのかな。
そうでないと人の感情や行動として不自然すぎるよなぁ。周囲への無関心っぷり。そしてあの状態の翔子の墓を前にして「助けられたはずだ」と一騎を責める甲洋の行動。その前に責めるべき相手がいるだろう。その上あの墓をそのままにして帰ったというのだから言葉が出ない。自分の不甲斐なさも含めていろいろ当り散らすようなシーンでもあれば、それだけ錯乱していると見えなくもないんだけどね。

そしてあいかわらず理解できない大人側。
島民からすれば翔子は身を呈して守ってくれた恩人にあたるはず。となるとやはり文句を言っていたメカニック同様、組織に所属している大人達ががあの墓荒しってこと?。ここまでの準備をしている以上、組織にいる大人はパイロット適正があるのは子供だけであることは前もって承知しているはず。そりゃ無くした機体は大事なものであることは間違いない。でも新国連に渡す機体だったし、なにより子供一人に勝手に持ち出されてしまったお粗末な管理状態。そういったことを踏まえた上で子供に文句を言い、あんな仕打ちしているのだろうか。

この島の組織は軍というよりただの民間の組織と思える感じだし、内部で簡単に分裂するのはある意味現実的とも言えなくもない。とはいえ対立するのが子供だとはいささか常軌を逸してる。これでかわいそうな子供達とでもしているのだろうか。この作品は素でこういうこと描いていそうな気がするのが困りもの。