フルメタル・パニック!The Second Raid 第09話

ヒロインの逆襲。実際言葉にすると単純ではあるが、そんな思いを感じさせない密度と描写でグイグイと引き込んでゆく。

言葉少なく淡々と任務をこなす玉蘭と、そんな彼女を簡単に殺すレナード。それとは対照的に、形振りかまわずあられもない下着姿で生き抜こうとするかなめ。
窓から落ちた時の、息が止まったかのような体の痛み。迫ってくる死への焦りや不安。そしてレナードが去った後、一気に彼女に圧し掛かってくる現実。それを捨て去ろうと必死に唇を拭う姿。

対照的な構図があるからこそ、人間としての懸命さと弱さを見せるかなめが何よりも正しく、そして魅力的に映る。見ていて素直に気持ちが乗せられてしまうのだからスゴイ。

原作にはない玉蘭のキャラクターを立てた意味を十分理解しているからこそ、かなめの一挙一動にキチンと伝えようとする意図を持って手を抜かず作っている。そういった丁寧さがあるからこそなんだと思う。

しかしヒロインが先に立ち上がっちゃうのは、なんというか強いよなぁ(笑)