アニメ版AIR 第07話

壊れていく観鈴とそれを見ていることしか出来ない往人。母親の言葉を思い出し観鈴の傍から離れる事を決意するが、それでも戻ってきてしまう。出会ったときに観鈴が望んだ海辺でのかけっこや水の掛け合い。どうすれば人形で人を笑わせられるかと、散々見向きもされなかった子供たちの協力を得てまで観鈴を助けたいと思う気持ち。そしてそれらを叶えることができない無力感。これでも原作と比べるとダイジェストなんだろうか。往人の心情の吐露にはすでに涙ぐんでしまっていたのだが。

途中、往人の「もう一度出会いからやり直したい」のセリフにはやや違和感があったな。言葉通りに取れば「観鈴をもっと大事にすれば」といった意味だろうけど、それほど邪険に扱ってきた様には思えなかったし。単に佳乃や美凪との事を指してのことだとは思うけど、「正歴五年 A.D.994」として始まった遠い遠い過去の因縁を断ち切るための意味も含んでのことなのか。OPにでてくる「the1000th SUMMER」の意味を考えれば、次回から始まる過去の物語も往人と観鈴の物語であるのと同時に、往人と観鈴の物語こそ過去から始まる物語の一部なのだろうし。