旅の道中そのものを描いた補完編なのでこれだけでどうとは言えないのだけど、つらい結末へと向かっていくこの旅路に、三人が寄り添って歩いた事が何よりも幸せだったと感じさせる、そんな救いの物語だった。 TV版のほうでは主に時間経過として捉えられていた…

オープニング、エンディング共に新カット挿入の夏編バージョン。物語は社を抜け出したところから始まり、市を出た辺りまで。内容は夏編の焼き直しとも言えるのだけど、それだけではなく人物の描写にまで踏み込んで描かれている。例えば「不殺の誓い」その裏…

知識としてはTV版のみ。出崎監督作品としては劇場モノを何本か見たことある程度。まず何よりTV版とは違い、他者の存在、町の存在がものすごく明確に出ている事に驚く。町の通りには人が居て車が走り、電車も動いているごく当たり前の風景。もちろんそこには…

ラストはオープニングのフルVerに、1分もあるSUMMER編の特報予告。まだまだこの世界が見れるとは夏まで頑張らなくてはなぁ(笑) 舞台となった世界を夏の情景として描ききる事で、作為的とも言えるキャラクターたちに命を与えられる事ができた作品だった。虚構…

恐竜のぬいぐるみを指して「幸せ」といったものは、観鈴にとってそれはそのままこの夏の想い出そのもの。それを捕まえる事ができたというのは記憶が取り戻す事だった。絵日記に描かれた髪の長い観鈴と一升瓶を持った晴子の絵は、取り戻した幸せな記憶の象徴…

覚悟を決めこれからはと必死で今までの距離を埋めようとする晴子。仲良くなってしまったら、と言う事を考えて懸命に距離をとろうとする観鈴。髪を切りすぎて慌てる姿やそのままいってしまえと切りそろえる姿は、セミ入りの朝食を出した観鈴と重なるようで微…

先週あった「よーい、ドン」は1000年も続く翼人の物語の結末が終わり、その器として生まれてきてしまった神尾観鈴の物語の始まりといった事なのかな。佳乃と美凪と同様に、観鈴と晴子といった母子の話がメインという意味。 往人の力もあってか孤独さに絶望し…

なるほど、いままでカラスがやけに多く登場するのはこういった理由か。往人が着ている服の色からして、カラスには往人へ向けての暗喩でも在るのかと思っていたけど、本体そのもの？だったのか。となると観鈴から新しい白いTシャツをもらうのもなにかしらの意…

今までのキャラクターを総入れ替えしての話なだけあって、やや行き急ぎであることを感じもするのだが、要点のつかみ方にまとめ方の上手さによってテンポの良さと感情の入れ所があるためにあまり気にすることなく見ていける。 例えばお手玉という小道具を使う…

壊れていく観鈴とそれを見ていることしか出来ない往人。母親の言葉を思い出し観鈴の傍から離れる事を決意するが、それでも戻ってきてしまう。出会ったときに観鈴が望んだ海辺でのかけっこや水の掛け合い。どうすれば人形で人を笑わせられるかと、散々見向き…

夢のかけら。遠野家にとっては生まれてくるはずだったみちるがまさしくそれであった。だがこのかけらを失う事で終わらない夢を見始めることになる。母親は失ったみちるの夢を見続け、美凪はみちるとしての夢を見ることを強いられ、居ないはずのみちるは居る…

観鈴が急に癇癪を起こしたのにはビックリした。小刻みな震えに涙、こうもしっかりとした芝居でやらるれると怖さも出てくる。 それよりも子供のような無邪気さ、悪く言うとどこか足りないような観鈴が、自分の置かれている状況を何よりも理解していて、一人で…

母親を早くに亡くしてしまった佳乃は、夏祭りに境内にしまわれている羽にふとしたキッカケで触れてしまう。そこにはかつて呪われた子といわれ、その子のため自らの命を絶った母親の想いがこめられており、その時から佳乃はその想いにとらわれることになる。…

すごいな。カメラを固定して、そのなかでキャラクターを動かし芝居をするなんてそうそう見れない。そしてなにより作品のキーワードであろう「空」と共に、この作品世界の奥行きまでも感じられる作り。段々と大きく見えてくる観鈴と母親の距離、そしてその孤…

どこか見た事ある顔がと思ったらKanonのキャラですね。キャスト（国府田、堀江、飯塚）までそろえてくれて、豪華な女生徒ABCだこと。 タイトルの「まち」のとおり、テンポよく町の描写とともに女の子を見せていってくれる今回。普通に考えればありえないよう…

原作未プレイ。というより「犬夜叉」「フルメタルパニック・ふもっふ」ときた、京都アニメーションのほうに期待してみているくらい内容は知らなかったり。 Kanon同様どこか足りないヒロインは伝統なのか。それでもテンポよく、動き良く見せられるとあまり気…

2004年10月 開始作品