奥さまは魔法少女 第12話

視聴者が散々ツッコミを入れたであろう嬉子のワガママを、ようやく評議会によって指摘されるのだが、果たして彼らがそんな事を言える立場にあるのだろうか。

指輪を廻る一番の原因は、こんなにも長く嬉子を放置していた事と、街のことを何も知らない後継者をただ送り出してくるシステムそのものにあるわけで、それって評議会の責任となるべきものではないの?

街に来てからは好き勝手に魔法を使ってきた後継者のクルージェ。何もしないどころか、一時は街そのものを消そうとした評議会。確かに嬉子には責められるだけの理由もあるのだが、それと同時に、この街の事を一番に考えて守ってきたのは誰でもない彼女。

以前の感想で「管理者といった設定の枠によっては、嬉子のモラトリアム行為に正当性が生じてしまうのだけど」と書いたのだが、正にその通り。嬉子がグダグダと成長しないでもらえれば、街はなによりも安全であるわけだ。

この作品をメタ的に捉えて見ている人も多いと思うけど、それで見るとこれって「オマエら現実に帰りやがれ」といったメッセージから、今度は「法整備やらなんやら社会が受け入れらるまで、オマエらちょっとそこで待ってろ」といった一歩進んだ強烈なメッセージなのかも(笑)