コードギアス 反逆のルルーシュR2 最終話

ゼロレクイエム。全ての悪行を背負って、最後にゼロとなったスザクによって倒されるルルーシュ

死という結末そのものは納得のいくのだが、ここまで煽りに煽って、これでもかと美化した死に際や願望通りな平和の実現を見せられるのは、奇麗事に逃げ込んだとしか思えない結末だった。これと全く同じ思いをさせられたのが、あの「投降しよう」で円満解決になってしまった「無限のリヴァイアス」。あれも結果オーライな主人公の英雄化と全てを無かった事のようにする平和な再開が、とても気持ち悪かったのを今でも覚えている。どうも谷口作品は若年層向けになると、甘やかした嘘で解決を図るような気がするなぁ。逆にその願望成就感が、その層で絶大な人気を得ているのだとは思うけど・・・。


どんな作品も瞬く間に消費してしまう現代に、各種要素の大量な積み込みと先読みさせないスピード展開で、真っ向から対峙した作品。好き勝手に風呂敷を広げられた1期は、その仕掛けが存分に機能していたのだが、風呂敷をたたむ事も求められる2期になってからは明らかなトーンダウン。物語を纏めようにも、好き勝手に動いてきたキャラが言う事を聞くはずも無く、後は行き当たりばったりな内容に・・・。
うーん、破綻と言って切るにはエンタメとしては極上でもあり。エンタメとして観るには無残な破綻が邪魔でもあり。ほんと難しかった作品だ。