ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 第01話

ソ・ラ・ノ・ヲ・ト
けいおんソックリのキャラデで放送前から一部で話題だった作品。個人的には「コメットさん」「エルフェンリート」を手掛けた神戸監督ということで、今季の中では楽しみにしていたモノの一つ。
街独自のお祭りや背景に伝わる伝承と、世界観に触れる事が目的のような1話目。断崖にある街並みを詳細に描いた趣のある美術に、新任という立場を分かりやすく見せるカナタの可愛いオーバーアクションなど、画面の細かなところまで行き届いた作り。テレ東では珍しいパンツ姿も大変よろしい(笑)。大島ミチルの音楽もとても印象的。

軍隊ものと言う設定を聞いた時は、女の子が派手なドンパチを繰り広げる作品かと思ったが、どうやらお話のメインは音楽を通したものになる様子。谷底に落ちたカナタのトランペットの音に、街で最初に関わり合おうとしたリオが真っ先に呼応するところなど、音楽を通した繋がりというのを端的に表しているかのようだった。
ただ初回から含みのある描写ばかりなので、観る事ばかりを強要されているようでもあった。戦う相手も組織の存在も語らず、ヒロインたちの関係すらも行間から埋めるような形なので、物語の中に視点が作れず、視聴者を惹きつけるような部分があまり感じられなかったりもする。まぁその辺は初回なので、成り行きを含めて楽しみでもある部分なのだが。

壁画の顔がまんまヒロインたちの顔で思わず吹き出してしまったとか、戸松遥のエンディングの浮きっぷりとか、小林ゆうの低い声は如何にも演じてますって声になっちゃうなぁとか、細かい部分もあるのだけど、よくよく纏まった作りでとても面白かった。