俺たちに翼はない 最終話

俺たちに翼はない
母親とのトラウマを乗り越えて人格統一END。キャラクター総回診みたいなエンディングは余韻たっぷりで、なかなかに清々しい終わりかたで悪くなかったな。杉田智和の暑苦しいメッセージも同様だった。

騒がしいドタバタを過剰に演じる事で、真っ直ぐに言うと小っ恥ずかしくなるようなモノを、ストレートに届けようとする試みは、ソコソコ成功していたように思う。周りくどいテキスト部分や、ちょっとズレたラッパー集団に雰囲気の違う異世界部分など、今となってはみな懐かしい(笑)。ただ、それも1クール付き合えたからこそ言えるものであって、正直なところ、お色気やギャグの見せ方はかなり下手で、前半部分で脱落されても文句は言えない内容であったのも事実だとは思う。別人格を別キャラクターに仕立てる試みは、分かり難さとドラマの散漫化を招いているだけで、こちらは失敗だったという思いの方が強いかな。虐待＝多重人格というのも、今となっては安易さの方が強いし。

まぁそういう欠点も含めて何故か愛せてしまうようなノリは嫌いじゃなかった。そういう意味ではコア層から評価される部分を一端ながらも味わえるアニメだったように思う。