CLANNAD AFTER STORY 最終話

CLANNAD AFTER STORY
朋也が汐にこれまでを語る形での総集編。
渚が亡くなってからの日々を憶えている朋也が語り手となることで、擬似的ながらもゲームのルート構成を実感できる流れになっているのはお見事。本編の最終回では出来なかった朋也=プレイヤー(視聴者)としての視点の一致を、この最終回できちんと実現させてる。放映枠の中に番外編と総集編を入れたのは、ただの尺余りかと思われたけど、しっかりと全てを計算に入れた作りになっているのは、とても感心させられる作りだった。

上記のように、本編のみでは上手くいってなかったゲームならではルート構成を、トータルで作り上げ作品として完成させたのは素晴らしいとしか言いようが無い。ただそれが受け入れられるものだったかというと、かなり意見が別れるのも事実だと思う。スッキリと一本の物語で纏め上げてくれた方が良い、というのは全くもってその通りな話で、自分としてもそれを期待していたし。とはいえ、朋也と渚の心情や成長をブレる事無く描き切った事で、最後の最後まで感情移入して物語を楽しむことが出来た。「AIR」「KANON」とゲーム未プレイながらも3作品を鑑賞してきたのだが、キャラクターに対する思い入れとしては、このクラナドが一番高かったかも知れない。