フラクタル 最終話

フラクタル
前回にも触れたけど、フラクタルシステムを始めとして、対立の図式がハッキリしない事もあって、事態の解決や物語の回収に段取り以上のものを感じられないのだが、最後のエピローグ部分はボーイミーツガールものらしい幕引きで、気持ちの良いものだった。
不満点は確かに多い。それとやっぱりヤマカンさんに触れざるを得ない。正直なところ、この最終回に虐待の設定を持ち出してくるのは、過去の発言や「かんなぎ」という作品例もあって、監督個人の私怨にも似た感情を感じてしまい、どうしても下世話な方へ流されてしまいそうになる。実際のところ、監督の言動をひっくるめて、炎上マーケティングなんて揶揄する声も聞かれるほど。2作続いて作品を自分勝手に振り回した監督に、その適正はあったのか。まだその域に達していない、というのが正当な評価だったのかも知れない。